
はじめに
「どぶろく特区」という言葉を聞くと、「特区なら自由にどぶろくを造れるのかな?」と思う方が多いかもしれません。
実はこれは、よくある誤解です。どぶろく特区は「免許がいらない制度」ではなく、「お酒を造る免許を取りやすくする制度」です。
この記事では、どぶろく特区とは何かを酒税法の仕組みからやさしく整理し、全国のどぶろく特区を都道府県別の一覧でまとめます。あわせて、現地での楽しみ方や、知っておきたい注意点もご紹介します。
なお、そもそも「どぶろく」がどんなお酒なのかは、どぶろくとはもあわせてご覧ください。
はじめに(大切なお願い)
どぶろくをはじめとする酒類を、免許なく製造することは酒税法で禁止されています。個人が自宅でどぶろくを造る「自家醸造」はできません。本記事は、特区の制度の解説と、購入・飲用・文化に関する情報を扱うもので、製造方法(造り方)を案内するものではありません。
どぶろく特区とは(制度の正しい理解)
どぶろく特区とは、正式には構造改革特別区域法にもとづく、酒税法の特例措置のひとつです。地域の活性化を目的に、一定の要件を満たす農業者が、自ら生産した米などを原料にどぶろく(濁酒)を造って提供できるようにするための仕組みです。
ここでいう「特区」とは、特定の地域に限って国の規制をゆるめ、新しい取り組みを後押しする制度のことです。どぶろく特区は、その規制緩和を地域おこしにつなげようとするものです。
何が「ゆるめられる」のか=最低製造数量基準の特例
ふだん、どぶろく(濁酒)を造って販売・提供するには、酒税法にもとづく酒類製造免許が必要です。そして免許を受けるには、「年間の見込み製造数量が一定量に達していること」という最低製造数量基準を満たさなければなりません。どぶろくが分類される「その他の醸造酒」の場合、その基準は年間6キロリットルとされています(出典:匝瑳市/国税庁)。
これは個人や小規模の農家にとっては、とても高いハードルです。これが「家庭ではどぶろくを造れない」制度的な背景でもあります。
どぶろく特区では、この最低製造数量基準が適用されません。そのため、要件を満たす農業者は、少量でも製造免許を取得できるようになります。
よくある誤解「免許不要で誰でも造れる」は誤りです
ここがいちばん大切なポイントです。
- ✅ 正しい理解:特区では、要件を満たす農業者が、少量でも製造免許を取得しやすくなる。
- ❌ 誤った理解:特区なら免許不要で、誰でも自由に造れる。
特区であっても、酒類製造免許そのものは必要です。免許なく造れば、特区かどうかに関係なく酒税法違反になります。「特区=免許フリー」ではない、という点をまず押さえておきましょう。
特区どぶろくの条件(だれが・何を・どこで)
どぶろく特区で製造・提供できるどぶろくには、制度上のおおまかな枠組みがあります。造り方の手順ではなく、「どういう人が、どういうお酒を、どこで」という制度の輪郭として整理します。
どぶろく(濁酒)とは(特例での定義)
特例の対象となる「濁酒(どぶろく)」とは、おおむね次のようなものとされています(出典:新潟県)。
- 米(自ら生産したもの)・米麹・水を原料として発酵させ、こさないもの
- 米・水に加え、麦などの特定の物品を原料として発酵させ、こさないもの
ここでの「こす」とは、方法を問わず、液状の部分とかすの部分を分離するすべての行為を指します。たとえば上澄みを別の容器に取り分けることも「こす」にあたります。こした場合や蒸留した場合などは、無免許製造や免許条件違反となり、罰則の対象になり得ます(出典:新潟県/国税庁)。このあたりが、清酒(日本酒)やにごり酒との違いにもつながります。
だれが造れるのか
- その特区内で農業を営んでいる個人または法人であること。
- 農家民宿や農家レストランなどを営み、自ら生産した米を原料に用いることが想定されています。
どこで提供・販売できるのか
- 原則として、特区内で自ら営む農家民宿・農家レストランなどで、その場で飲んでもらうかたちが基本です(出典:会津若松市/南房総市)。
- 特区の外へ持ち出して土産物として販売するような場合は、この特例の範囲外となり、別途、酒類の販売に関する免許や納税などが必要になります。
- いずれの場合も、酒類製造免許の取得、衛生管理、表示義務などのルールは守る必要があります。具体的な取り扱いは地域・事業者によって異なるため、購入や体験を考えるときは各事業者の案内を確認しましょう。
全国のどぶろく特区一覧【2026年6月時点】
ここからは、全国のどぶろく特区を都道府県別に整理します。
下の一覧は、国税庁が公表する「構造改革特別区域法による酒税法の特例措置の認定状況一覧(令和7年12月認定分まで)」をもとに、「その他の醸造酒(=濁酒・どぶろく)」を製造対象とする特区をまとめたものです(確認日:2026年6月18日)。名称に「どぶろく/濁酒」を含むものに加え、ツーリズム・ふるさと再生系など一般名でも濁酒が対象の特区を、各自治体・新潟県・内閣府などの公的情報で照合して加えています。
なお、この国税庁の一覧には、ワインや焼酎などを含む酒類関係の特区が全306件掲載されています。どぶろく(濁酒)特区は、そのうち「その他の醸造酒」を対象とするものが該当します。特区の認定状況は変動するため、最新・正式な情報は必ず一次情報(下記「出典」)でご確認ください。
※印の特区は、名称に「どぶろく/濁酒」を含みませんが、濁酒が製造対象の特区として公的情報で確認できるものです(一部はワイン・果実酒など他の酒類も対象に含みます)。
北海道・東北のどぶろく特区
| 都道府県 | 市町村 | 特区の名称 |
|---|---|---|
| 北海道 | 新篠津村 | しんしのつどぶろく特区 |
| 北海道 | 上富良野町 | 上富良野町どぶろく特区 |
| 北海道 | 長沼町 | 長沼町グリーン・ツーリズム特区 ※ |
| 青森県 | 深浦町 | 白神のふもとどぶろく特区 |
| 青森県 | 東通村 | 東通村ふるさと再生特区 ※ |
| 岩手県 | 遠野市 | 日本のふるさと再生特区 ※ |
| 岩手県 | 西和賀町 | 和賀山塊湯の里どぶろく特区 |
| 岩手県 | 奥州市 | 奥州市米文化伝承どぶろく特区 |
| 岩手県 | 平泉町 | 平泉町どぶろく特区 |
| 岩手県 | 一関市 | 一関市どぶろく特区 |
| 岩手県 | 二戸市 | 浄法寺ふるさと再生特区 ※ |
| 岩手県 | 八幡平市 | あしろふるさと再生特区 ※ |
| 岩手県 | 雫石町 | しずくいし・元気な農業・農村いきいき特区 ※ |
| 岩手県 | 軽米町 | 軽米町ミレットアグリ文化再生特区 ※ |
| 宮城県 | 大河原町 | 大河原町観光活性化どぶろく特区 |
| 宮城県 | 登米市 | 登米市観光どぶろく特区 |
| 宮城県 | 柴田町 | 柴田町集落拠点づくりどぶろく特区 |
| 宮城県 | 大崎市(旧鳴子町) | 鳴子温泉郷ツーリズム特区 ※ |
| 宮城県 | 南三陸町 | 南三陸型グリーン・ツーリズム特区 ※ |
| 秋田県 | 能代市 | 能代里山どぶろく特区 |
| 秋田県 | 八峰町 | 白神の里八峰どぶろく特区 |
| 秋田県 | 八郎潟町 | 八郎潟どぶろく特区 |
| 秋田県 | 仙北市 | 仙北市おばこの里どぶろく特区 |
| 秋田県 | 由利本荘市 | 秀峰鳥海どぶろく特区 |
| 秋田県 | 鹿角市 | 果実酒・どぶろくの地かづの創造特区 |
| 秋田県 | 横手市 | 発酵に生きる-横手Deux Broque特区 |
| 秋田県 | 大館市 | 大館どぶろく地域活性化特区 |
| 秋田県 | 男鹿市 | 男鹿なまはげどぶろく特区 |
| 秋田県 | にかほ市 | にかほ市どぶろく特区 |
| 秋田県 | 秋田市 | 秋田市「農家のパーティ」どぶろく特区 |
| 秋田県 | 三種町 | みたねどぶろっく特区 |
| 山形県 | 酒田市 | 酒田どぶろく特区 |
| 山形県 | 山辺町 | 山辺の里湧水どぶろく特区 |
| 山形県 | 新庄市 | 新庄藩どぶろく特区 |
| 山形県 | 飯豊町 | 東洋のアルカディア郷再生特区 ※ |
| 福島県 | 川俣町 | ゆう・ゆうライフ川俣町どぶろく特区 |
| 福島県 | 金山町 | 奥会津金山谷どぶろく特区 |
| 福島県 | 郡山市 | 郡山市湖南どぶろく特区 |
| 福島県 | 会津若松市 | 会津若松市「来てみらんしょ、呑んでみらんしょ」どぶろく特区 |
| 福島県 | 柳津町 | 柳津町どぶろく特区 |
| 福島県 | 国見町 | 国見どぶろく特区 |
| 福島県 | 葛尾村 | 葛尾村どぶろく特区 |
関東のどぶろく特区
| 都道府県 | 市町村 | 特区の名称 |
|---|---|---|
| 茨城県 | 古河市 | 都心の身近なふるさと古河・どぶろく特区 |
| 栃木県 | 那須町 | 那須町どぶろく・ワイン・リキュール特区 |
| 群馬県 | 片品村 | 尾瀬の郷・片品村どぶろく特区 |
| 群馬県 | みなかみ町 | 谷川連峰・みなかみ町どぶろく特区 |
| 埼玉県 | 横瀬町 | 都心近くのいなかまち よこぜどぶろく特区 |
| 千葉県 | 御宿町 | 御宿町・布施村街道里山活性化どぶろく特区 |
| 千葉県 | 南房総市 | たかべのふるさとどぶろく特区 |
| 千葉県 | 香取市 | 香取市どぶろく特区 |
| 千葉県 | 匝瑳市 | 匝瑳市どぶろく特区 |
| 神奈川県 | 秦野市 | 秦野名水どぶろく特区 |
中部(甲信越・北陸・東海)のどぶろく特区
| 都道府県 | 市町村 | 特区の名称 |
|---|---|---|
| 新潟県 | 魚沼市 | 魚沼市雪のくにどぶろく特区 |
| 新潟県 | 湯沢町 | 湯沢温泉どぶろく特区 |
| 新潟県 | 村上市 | 村上市どぶろく特区 |
| 新潟県 | 阿賀町 | 阿賀町活性化どぶろく特区 |
| 新潟県 | 津南町 | 名水の郷 津南どぶろく特区 |
| 新潟県 | 長岡市 | 長岡市どぶろく特区 |
| 新潟県 | 関川村 | 関川村どぶろく特区 |
| 新潟県 | 上越市・十日町市 | 越後里山活性化特区 ※ |
| 新潟県 | 柏崎市 | じょんのび高柳活性化特区 ※ |
| 新潟県 | 小千谷市 | おぢや農都共生特区 ※ |
| 富山県 | 南砺市 | なんと活性化どぶろく特区 |
| 山梨県 | 都留市 | つるアグリビジネス推進特区 ※ |
| 石川県 | 羽咋市 | 羽咋のご利益-御神酒(濁酒)特区 |
| 石川県 | 中能登町 | 中能登町どぶろく特区 |
| 石川県 | 白山市 | 白山・鶴来ツーリズム創造特区 ※ |
| 長野県 | 野沢温泉村 | 湯の郷・野沢温泉どぶろく特区 |
| 長野県 | 栄村 | 秘境の里・秋山郷どぶろく特区 |
| 長野県 | 大町市 | 大町市どぶろく特区 |
| 長野県 | 白馬村 | 白馬村どぶろく特区 |
| 長野県 | 木曽町・上松町ほか | 木曽地域どぶろく特区 |
| 長野県 | 豊丘村 | 緑と清流の郷豊丘村どぶろくの里特区 |
| 長野県 | 喬木村 | 椋文学の里たかぎどぶろく特区 |
| 長野県 | 生坂村 | 元気な生坂村 どぶろく特区 |
| 長野県 | 飯山市 | 北信州いいやまどぶろく特区 |
| 長野県 | 佐久市 | もちづき版「HYGGE」どぶろく特区 |
| 長野県 | 飯田市 | 南信州グリーン・ツーリズム特区 ※ |
| 長野県 | 青木村 | 青木村都市農村交流特区 ※ |
| 長野県 | 小谷村 | 小谷杜氏の郷特区 ※ |
| 岐阜県 | 高山市(旧宮村) | 臥龍桜の里・一之宮どぶろく特区 |
| 岐阜県 | 下呂市 | 滝の町 飛騨小坂どぶろく特区 |
| 岐阜県 | 関市 | 刃物、鵜飼と清流のまち・せき どぶろく特区 |
| 岐阜県 | 高山市 | 乗鞍の郷丹生川どぶろく特区 |
| 岐阜県 | 高山市(旧荘川村) | 荘川村ふるさと再生特区 ※ |
| 岐阜県 | 郡上市 | 清流の里郡上・食・文化・体験再生特区 ※ |
| 静岡県 | 裾野市 | 富士山すその湧水どぶろく・リキュール特区 |
| 静岡県 | 浜松市 | 伝承の里みさくぼどぶろく特区 |
| 静岡県 | 島田市 | 島田市どぶろく特区 |
| 愛知県 | 日進市 | 日進市どぶろく・果実酒特区 |
| 愛知県 | 大府市 | 健康都市おおぶ どぶろく特区 |
近畿のどぶろく特区
| 都道府県 | 市町村 | 特区の名称 |
|---|---|---|
| 三重県 | 熊野市 | 熊野市どぶろく・果実酒・リキュール特区 |
| 京都府 | 福知山市 | 酒呑童子の里大江どぶろく特区 |
| 京都府 | 京丹後市 | 京丹後のおいしい水と米でつくる どぶろく特区 |
| 京都府 | 舞鶴市 | ふるさと舞鶴どぶろく特区 |
| 京都府 | 南丹市 | 日本の原風景 ふるさと南丹どぶろく特区 |
| 京都府 | 京都市 | おこしやす「京」のどぶろく特区 |
| 大阪府 | 高槻市 | 高槻・とかいなか創生特区 ※ |
| 兵庫県 | 養父市 | 養父市どぶろく村特区 |
| 兵庫県 | 南あわじ市 | 南あわじ市どぶろく特区 |
| 兵庫県 | 朝来市 | 朝来市どぶろく特区 |
| 兵庫県 | 加西市 | 加西市農村地域活性化特区 ※(他の酒類も対象) |
| 兵庫県 | 丹波篠山市 | 丹波ささやまふるさと遊農・楽農特区 ※ |
| 兵庫県 | 丹波市 | 丹波市農村いきいき活性化計画 ※(他の酒類も対象) |
| 兵庫県 | 豊岡市ほか | グリーンツーリズム特区 ※ |
| 奈良県 | 奈良市 | 奈良市東部地域どぶろく特区 |
| 和歌山県 | 岩出市 | いわで根來寺どぶろく特区 |
| 和歌山県 | 和歌山市 | 豊かな自然が育む和歌山どぶろく特区 |
中国・四国のどぶろく特区
| 都道府県 | 市町村 | 特区の名称 |
|---|---|---|
| 鳥取県 | 伯耆町 | ほうき農村交流どぶろく特区 |
| 鳥取県 | 鳥取市 | 鳥取市五しの里さじどぶろく特区 |
| 島根県 | 浜田市 | ふるさとはまだ果実酒・どぶろく特区 |
| 島根県 | 雲南市 | 日登の郷どぶろく特区 |
| 島根県 | 美郷町 | 美のさと・美郷~潤いのどぶろく特区~ |
| 島根県 | 大田市 | 大田市どぶろく特区 |
| 島根県 | 飯南町 | 生命地域・飯南町 どぶろく・果実酒特区 |
| 島根県 | 邑南町 | 邑南町どぶろく特区 |
| 島根県 | 川本町 | 三原の郷どぶろく特区 |
| 島根県 | 海士町 | 海士ワイン・どぶろく特区 |
| 岡山県 | 津山市 | うまし国濁酒特区 |
| 岡山県 | 真庭市 | 真庭市どぶろく特区 |
| 広島県 | 北広島町 | 北広島やまなみ果実酒・どぶろく特区 |
| 広島県 | 世羅町 | 備後国大田庄 果実酒・どぶろく特区 |
| 広島県 | 三次市 | 山紫水明の郷・三次どぶろく特区 |
| 広島県 | 庄原市 | しょうばら どぶろく特区 |
| 山口県 | 下関市 | ホタルといで湯の里どぶろく特区 |
| 山口県 | 田布施町 | 古代の歴史ロマン薫る米どころ田布施どぶろく特区 |
| 山口県 | 防府市 | 防府どぶろく特区 |
| 香川県 | さぬき市 | 結願の里多和どぶろく特区 |
| 香川県 | 高松市 | 塩江町どぶろく特区 |
| 愛媛県 | 内子町 | "内子ツーリズム"どぶろく・果実酒特区 |
| 愛媛県 | 東温市 | "とうおんブランド"どぶろく・果実酒・リキュール特区 |
| 愛媛県 | 鬼北町 | 【奥四万十きほく】どぶろく特区 |
| 愛媛県 | 宇和島市 | "牛鬼の里うわじま"虹色酒づくり特区 ※(他の酒類も対象) |
| 高知県 | 三原村 | 三原村濁酒特区 |
| 高知県 | 高知市 | 隠れた米・梅の名産地 高知市 濁酒・果実酒・リキュール特区 |
| 高知県 | 宿毛市 | 宿毛市濁酒特区 |
| 高知県 | 大豊町 | 大豊米どぶろく特区 |
| 高知県 | 本山町 | 高知・本山どぶろく・果実酒特区 |
| 高知県 | 四万十町 | 四万十町どぶろく特区 |
| 高知県 | 南国市 | 南国・土佐のまほろばどぶろく・リキュール特区 |
| 高知県 | 香南市 | 香南市どぶろく・リキュール特区 |
| 高知県 | 津野町 | 「高知県津野町」どぶろく・果実酒特区 |
| 高知県 | 梼原町 | 梼原町どぶろく特区 |
| 高知県 | 奈半利町 | 奈半利町どぶろく特区 |
| 高知県 | 四万十市 | 四万十グリーンツーリズム特区 ※ |
九州のどぶろく特区
| 都道府県 | 市町村 | 特区の名称 |
|---|---|---|
| 佐賀県 | 鹿島市 | 鹿島市どぶろく特区 |
| 佐賀県 | 佐賀市 | 佐賀市ふるさと再見特区 ※ |
| 長崎県 | 南島原市 | 南島原どぶろく特区 |
| 長崎県 | 対馬市 | 対馬どぶろく特区 |
| 長崎県 | 壱岐市 | 実りの島壱岐どぶろく特区 |
| 長崎県 | 五島市 | 椿の島・五島市どぶろく特区 |
| 熊本県 | 多良木町 | 多良木町どぶろく特区 |
| 熊本県 | 三加和町 | 三加和8つの里グリーンツーリズム特区 ※ |
| 熊本県 | 阿蘇市ほか | 阿蘇カルデラツーリズム推進特区 ※(他の酒類も対象) |
| 大分県 | 由布市 | あらかしの郷「ゆふどぶろく特区」 |
| 大分県 | 中津市 | やまくにどぶろく特区 |
| 宮崎県 | 国富町 | 神原邑くにとみどぶろく特区 |
| 宮崎県 | 小林市 | 名水のまち ワイン・どぶろくづくり特区 |
| 宮崎県 | 門川町 | 門川どぶろく特区 |
| 宮崎県 | 高原町 | 高原町どぶろく・果実酒特区 |
| 宮崎県 | 椎葉村 | 椎葉村どぶろく特区 |
出典:国税庁「構造改革特別区域法による酒税法の特例措置の認定状況一覧(令和7年12月認定分まで)」を基礎情報とし、各自治体(遠野市・会津若松市・高槻市・南房総市ほか)・新潟県・内閣府 地方創生推進事務局の公的情報で「その他の醸造酒(濁酒)」対象かを照合
確認日:2026年6月18日 ※認定状況は変動します。最新・正式な情報は上記の一次情報をご確認ください。一部に果実酒・リキュール等を併せて対象とする特区を含みます。
有名などぶろく特区を地域別にピックアップ
ここでは、全国でも特に知られているどぶろく特区を、いくつかご紹介します。
岩手県 遠野市 ─ 日本を代表するどぶろくの里
柳田國男『遠野物語』で知られる民話のふるさと・遠野市は、早くからどぶろくづくりに取り組んできた地域として知られています。地域の伝承行事や観光と結びついた、文化的な厚みのある土地です。
福島県 会津若松市 ─ 歴史ある酒どころ
「来てみらんしょ、呑んでみらんしょ」の名で親しまれる会津若松市は、古くからの酒どころ。地元の風土を活かしたどぶろくと、観光資源を組み合わせた取り組みが盛んです。
新潟県 上越市・十日町市 ─ 米どころのどぶろく
日本有数の米どころである新潟県には、どぶろく特区が数多くあります。なかでも越後里山活性化特区は、農家民宿などでの提供を通じて、里山の魅力を伝える取り組みが続いています。
大阪府 高槻市 ─ 大阪府で最初のどぶろく特区
「高槻・とかいなか創生特区」の名で知られ、大阪府で初めてのどぶろく特区として誕生しました。樫田地区でつくられる「どぶろく樫田」は、地元産の酒米と水を用いた一品として親しまれています。都市の近くでどぶろく文化に触れられる、貴重な地域です。
神奈川県 秦野市 ─ 首都圏で味わえる名水のどぶろく
「丹沢の名水」で知られる秦野市は、首都圏では数少ないどぶろく特区のひとつ。名水を活かしたどぶろくが、地域の魅力として育まれています。
高知県 三原村 ─ 四国で最初のどぶろく特区
四国でいち早くどぶろく特区に認定された三原村。秋に開かれる「どぶろく祭り」には多くの人が訪れ、農家民宿や農家レストランでもどぶろくが楽しめます。
どぶろく特区の楽しみ方
どぶろく特区は、「造って楽しむ」場所ではなく、**「知って・買って・現地で味わって楽しむ」**場所です。合法的に、そして気持ちよく楽しむための入り口を3つご紹介します。
1. 各地の個性豊かなどぶろくを味わう
同じ地域でも、つくり手によって味わいは大きく変わります。農家民宿や農家レストランで、その土地ならではのどぶろくを味わってみましょう。地元の郷土料理と合わせると、楽しみがさらに広がります。
2. どぶろく祭り・イベントに足を運ぶ
各地のどぶろく祭りでは、さまざまなどぶろくに出会えるだけでなく、地元の人との交流も楽しめます。開催時期や内容は地域によって異なるので、訪れる前に各自治体・主催者の情報を確認しておくと安心です。
3. 地域そのものの魅力に触れる
どぶろく特区の多くは、自然や歴史の豊かな地域にあります。観光やその土地の文化と合わせて訪ねると、どぶろくの背景にある暮らしや伝統が見えてきます。
どぶろくを楽しむときの注意
どぶろくはアルコール飲料です。健康や文化を語る場面でも、お酒であることを忘れずに、無理のない範囲で楽しみましょう。
- 20歳未満の飲酒は、法律で禁止されています。
- 妊娠中・授乳中の飲酒は避けてください。
- 飲みすぎないよう、適量を心がけましょう。アルコールの健康への影響にも配慮を。
- 飲酒運転は絶対にしないでください。
また、くり返しになりますが、免許なくどぶろくを造ることはできません。特区はあくまで「免許を取りやすくする」制度であり、自家醸造を認めるものではありません。免許なく製造した場合は酒税法違反となり、10年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象となります(酒税法第54条第1項。出典:会津若松市ほか)。この「製造」には、自分で飲むことを目的とした自家製造も含まれます。
まとめ
どぶろく特区とは、酒税法の最低製造数量基準を適用しない特例によって、要件を満たす農業者が少量でもどぶろくを造りやすくする制度です。「免許不要で誰でも造れる」わけではない、という点が大切なポイントでした。
全国には数多くのどぶろく特区があり、その土地ならではのどぶろくと文化に出会えます。認定状況は変わっていくので、訪れる前には各地の最新情報をチェックしてみてください。
そして、どぶろくは「知って・買って・現地で味わう」もの。ぜひ、地域の魅力ごと楽しんでみてください。
- あわせて読みたい:どぶろくとは/どぶろくの種類/どぶろくの栄養について

